用語集

エネルギー・キャパシタ関連の用語集

ESR(等価直列抵抗)

ESR(Equivalent Series Resistance)は、キャパシタやバッテリーなどのエネルギー貯蔵デバイスの性能を左右する重要なパラメータです。この「隠れた抵抗」が、デバイスの効率、発熱、寿命に大きな影響を与えています。

ESRの重要性:
• 電力損失の主要因
• 発熱量の決定要素
• 高周波特性の指標
• デバイス寿命の予測因子

ESRの構成要素:
1. 電極材料の抵抗
2. 電解質のイオン伝導抵抗
3. 端子や接続部の接触抵抗
4. 誘電体の損失

測定方法:
• インピーダンス分析器による測定
• LCRメーターを用いた直接測定
• 過渡応答法

ESR低減のアプローチ:
1. ナノ構造電極の採用
- 電子とイオンの移動経路を最適化

2. 高導電性電解質の開発
- イオン移動抵抗を軽減

3. 端子設計の改良
- 接触抵抗を最小化

4. 温度管理の最適化
- ESRの温度依存性を考慮

応用分野別の重要性:
• パワーエレクトロニクス:高効率スイッチング電源の実現
• 電気自動車:バッテリーパックの性能最適化
• 再生可能エネルギー:インバータ効率の向上
• 携帯電子機器:バッテリー寿命の延長

ESRの最小化は、次世代エネルギーデバイスの性能向上に不可欠です。この「隠れた指標」の理解と制御が、より効率的で持続可能なエネルギーシステムの実現につながるのです。

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