用語集

エネルギー・キャパシタ関連の用語集

リチウムイオンキャパシタ

リチウムイオンキャパシタ(LIC)は、スーパーキャパシタとリチウムイオン電池の長所を融合した先進的エネルギー貯蔵デバイスです。高出力と高エネルギー密度の両立を実現し、次世代のパワーソリューションとして注目を集めています。

特徴:
• 高エネルギー密度(従来のEDLCの3-5倍)
• 高出力密度(リチウムイオン電池の5-10倍)
• 長寿命(10万サイクル以上)
• 広い動作温度範囲(-30℃〜70℃)

構造と動作原理:
1. 正極:活性炭(電気二重層形成)
2. 負極:リチウムドープ炭素材料(インターカレーション)
3. 電解質:リチウム塩を含む有機溶媒

充放電メカニズム:
• 充電時:負極へのリチウムイオン挿入、正極での電気二重層形成
• 放電時:負極からのリチウムイオン脱離、正極の電気二重層解消

応用分野:
• 電気自動車の急速充電システム
• 産業用ロボットの瞬間的大電力供給
• 再生可能エネルギーの出力変動補償
• スマートグリッドの周波数調整

最新技術トレンド:
1. ナノカーボン電極材料の開発
2. 固体電解質LICの研究
3. プレドープ技術の高度化
4. AIによる最適充放電制御

リチウムイオンキャパシタは、持続可能なエネルギー社会の実現に向けた重要な技術革新です。その進化が、電気自動車の普及加速や再生可能エネルギーの大規模導入を支える新たな基盤となることが期待されています。

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