用語集

エネルギー・キャパシタ関連の用語集

負極材料

負極材料は、リチウムイオン電池やスーパーキャパシタなどの電気化学デバイスにおいて、エネルギー貯蔵性能を左右する重要な要素です。近年、ナノテクノロジーと材料科学の発展により、革新的な負極材料の開発が進んでいます。

シリコン系負極材料は、グラファイトの約10倍の理論容量を持ち、次世代高容量電池の実現に向けて注目を集めています。ナノ構造化によりサイクル特性の向上が図られ、実用化に向けた研究が加速しています。

チタン酸リチウム(LTO)は、高い安全性と長寿命が特徴で、急速充電用途に適しています。電気自動車や産業用蓄電システムでの採用が拡大しています。

グラフェンやカーボンナノチューブを用いた複合負極材料も開発が進んでおり、高い導電性と大きな表面積を活かした高性能化が期待されています。

金属-空気電池用の負極材料として、亜鉛やアルミニウムなどが再注目されています。豊富な資源と高いエネルギー密度が魅力で、次世代蓄電システムの候補として研究が進んでいます。

さらに、MXeneと呼ばれる二次元遷移金属炭化物/窒化物も新たな負極材料として注目を集めています。高い導電性と大きな比表面積を持ち、高速充放電特性に優れています。

負極材料の進化は、電気自動車の走行距離延長やスマートフォンの長時間駆動など、私たちの日常生活に直接的な影響を与える重要な研究分野となっています。

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