トラム(路面電車)の架線レス化
対象業種
- 【交通】鉄道・トラム・バス
課題と背景
従来型トラムにおいては、走行時は、架線を使用し給電することが一般的です。しかし、架線設置には、設置費用などの初期費用に加え、定期的な架線メンテナンスによる継続的な運用費用が発生します。
運用費用の削減は大きな課題の一つとなっており、これまで廃棄していた、減速時などに発生する回生エネルギーを有効活用したいという需要も高まっています。 また、架線を設置することにより景観が劣化することも課題です。特に観光地などでは、架線レストラムの採用を望む声が高まっています。
ハイブリッドスーパーキャパシタ(HSC)の特徴と技術的優位性
ハイブリッドスーパーキャパシタは長期寿命、大電流での充電・放電能力、高安全性など、トラムが要求する要件を満たします。またハイブリッドスーパーキャパシタをトラムへ搭載することにより、回生電力の有効活用も可能となります。
大電流での充電・放電
- 当社製品は1000Aを超える充放電が可能です。HSCを給電側/充電側に採用することで、駅に停車時に急速で充電することが可能です。一般的なリチウムイオンバッテリ(LIB)と比べ高い充電電流を許容しますので、回生電力の蓄電効率を高めることができます。
長寿命
- ハイブリッドスーパーキャパシタは非常に高いサイクル充放電耐性を有しています。200A CC充放電(25℃、レストタイムなし)条件にて100万回以上のサイクル充放電への耐久性がある製品もございます。
高い安全性
- リチウムイオン電池では、「熱暴走」と呼ばれる現象が知られております。これはリチウムイオン電池の正極には金属リチウム酸化物を使用していることがその一因となります。 ハイブリッドスーパーキャパシタでは金属リチウム酸化物を使用しておりませんので、「熱暴走」は原理的に発生致しません。
蓄電デバイス比較表
ハイブリッドスーパーキャパシタ(HSC) | リチウムイオン電池(LIB) | 電気二重層キャパシタ(EDLC) | 鉛蓄電池 | |
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電圧 | ◎ | ◯ | △ | △ |
エネルギー密度 | ◯ | ◎ | △ | ◯ |
安全性 | ◯ | △ | ◯ | ◯ |
寿命 | ◎ | △ | ◯ | △ |
導入事例
- Holiwatt社 NeoSeeシステム